ネットワークスピーカー最強!? 世界で売れてる「SONOS」の凄さ
そのブランド名を最初に聞いたのは、ずいぶん前のことだ。筆者は2000年ぐらいからLANを通じてデジタル音楽ファイルを再生するネットワークプレーヤーに注目し、さまざまな製品を購入、使い続けてきた。squeezebox(現在はLogitech、日本ではロジクールが買収している)などがその代表例だが、ネットワークオーディオ初期から生き残り、そしてグローバルでナンバーワンの座にあるブランドがある。それが「SONOS」だ。
SONOS AmpSONOSは2002年に起業し、他のネットワークオーディオ事業者が使いにくいUPnPやファイル共有プロトコルを用いた音楽共有のシステムを模索していた中、標準技術を用いながらも独自の実装で使いやすさを実現するシステムとして知られるようになり、“日本以外の地域”では存在感を高めた。
ネットワーク対応のスピーカー、サウンドバーなどを展開するSONOSその後、紆余曲折の中で様々な機能を統合。多様なサービスに対応するSONOSのシステムは、海外では着実に存在感を増していって、いまやスピーカーを出荷するメーカーとしてはグローバルのトップメーカーだ。SONOSのシステムを保有する世帯は700万、1,900万台(2018年8月時点)が使われている。
ところが、日本への参入は2018年10月と極めて遅かった。すっかりネットワークを用いたオーディオ機器が市場に馴染んだ後の参入は、日本のユーザーには“後発”とうつるかもしれない。しかし、新製品のSONOS Ampを他の主力製品と共に使ってみると、売れている製品の実力を認めざるを得なかった。
SONOSが提供するネットワークオーディオのサービス、アプリは、実に多様な使い方、サービス、コンテンツに対応し、家庭内にあるすべてのSONOSを同期させ、柔軟な設定で自由に設置できる。おおよそ考えられる限りの使い方に対応できるにもかかわらず、エンドユーザーが自分自身で設定できる容易さも兼ね備えている。
SONOSアプリ画面さらにSONOS Ampという製品では、クアルコム製の最新デジタルアンプモジュールを採用したアンプ部の品質も高く、おおよそ7万円という価格はバーゲンとも言える質の高さだ。
SONOS Ampオーディオシステムをピュアに追求したいのであれば、もちろん、他にもっと多くの選択肢があるだろう。しかし好みのスピーカーを使ってネットワークオーディオシステムをシンプルに構築したいなら、他に選択肢はないほどユニークな存在だ。