あらためて考える「ドコモ版iPhone」の可能性 - ケータイ Watch Watch
国内市場において、40%近くまで普及したと言われるスマートフォン。この2年ほどの間の爆発的とも言える普及の早さは、業界の構造をも変えてしまうほどで、国内の端末メーカーの撤退や事業縮小などのニュースも相次いでいる。
そんな国内のスマートフォン市場の中で、もっとも話題になることが多いのがアップルの販売するiPhoneだ。2007年に米国向けに初代モデルが発売後、国内向けには2008年にソフトバンクから「iPhone 3G」が発売され、2011年に発売された「iPhone 4S」ではKDDIと沖縄セルラーによるauでも扱いが始まり、今や国内のスマートフォンではトップシェアを確保している。
このiPhoneを巡っては、これまでも業界内で、さまざまな事柄が話題になってきた。「次期モデルはいつ出る」「今度はディスプレイが○インチになる」「通信方式は新しい○○に対応する」といった新機種の話題は、一年を通して、語られているほどだ。なかでも国内においては、どの携帯電話事業者がiPhoneを扱うかといったことが当初から話題になっている。例えば、国内でも使える最初のiPhoneである「iPhone 3G」が発表される際、筆者を含め、多くの関係者は「当然、出るなら、ドコモでしょ」と考えていたが、いざフタを開けてみれば、ご存知の通り、ソフトバンクのみが扱うことになり、その後の同社の飛躍的な成長を後押しすることになった。
そして、現在でも話題になり続けているのが、NTTドコモが扱うかどうかだ。当初は「NTTドコモがiPhoneを扱わないのは、iモードが使えないため」といったトンチンカンな分析も散見されたが、最近はNTTドコモの発表会や決算会見の質疑応答などでもiPhoneが話題に取り上げられることもあり、業界内はもちろん、ユーザーも含めた大きな関心事になっている。特に、昨年あたりからは新聞などの一般メディア、なかでも経済紙と呼ばれるメディアで積極的に取り上げられるようになり、それを元にした問い合わせで、ドコモショップが対応に追われるといったことも起きている。
そんな中、いよいよ今年も次期iPhoneの発表が近いと言われている。早ければ、9月上旬に米国で発表会が催され、9月中に、国内向けにも販売が開始される見通しだという。これを受け、今回も「ついにドコモからiPhoneが出る」「いや、出るのは来年だ」「交渉は決裂したから出ない」といったことが再び話題になっている。さて、実際のところはどうなのだろうか。