アウトプットで効果的な「脳が最大限に動く」方法

Amazonカテゴリー「脳・認知症」部門で1位2位を独占した、脳の力を最大限に伸ばすベストセラー対談が実現。『見るだけで脳がよくなる1分間瞬読ドリル』著者・山中恵美子氏と、『1日1分見るだけで記憶力がよくなるすごい写真』著者・吉野邦昭に、何歳からでも脳の力を発揮する方法についてたっぷり聞いた。今日からすぐ脳のためにできる情報が満載! 一読して損なし!!(取材・文/狩野南)【この記事の画像を見る】● 覚えるときではなく、思い出したときに記憶される ――アウトプットするには、どのような方法がよいのでしょうか? 山中恵美子(以下、山中) 「声に出す」「書く」など、いろいろな方法がありますが、書いたりするだけじゃなく、何か1つ行動に起こすこともアウトプット。たとえば、「あの人の話、面白いな」と思ったら、その人が書いた過去の本も読んでみる、名前を検索してデータを見る、というようなアクションを起こすだけでもいい。それもアウトプットだと思ったら、すごくハードルが下がるし、気軽な気持ちでできますよね。 吉野邦昭(以下、吉野) 専門用語になるのですが、記憶には「記銘」「保持」「想起」の3つのプロセスがあるんです。記銘はインプットで、保持は記憶していること、想起が思い出すことでアウトプットなのですが、実は記憶って、記銘したときに記憶されるんじゃなくて、想起したとき(思い出したとき)に深く記憶されるんです。 たとえば、英単語を覚えるときに「アップル=りんご」って100回唱えても記憶されないんです。それは、ただ記銘しているだけで、2、3回唱えた数分後に、「ところで、アップルって何だった?」と聞かれて「りんご」って答えるときに、本当に記憶される。その点から言っても、アウトプットはすごく大事なんですよ。 ですから、山中さんがおっしゃったような行動することもいいと思いますね。なんで行動するかというと、その前にやったこと、記銘したことがあるから行動するわけで、「あれをやったらからこれをしよう」と、その瞬間思い出しているわけです。 そして、次の行動に移ったときに、「そもそもなんでこれをやろうと思ったんだろう?」「あれがきっかけだったな」と、思い出したときにまた深く記憶されるんですね。思い出すときに記憶するのですから、思い出す回数をどれだけ増やすかもカギになります。そのきっかけのひとつとしてアクションを起こすのでもいいし、もちろん従来言われているノートに書く、誰かに話すなどもアウトプットです。 山中 知識とは、何回か繰り返して自分のものになっていくんですね。いくら解き方を教えてもらって自分ではわかったと思っていても、テストのときにできないのは1回もアウトプットしていないからなんです。これ、思い当たる方も多いのではないでしょうか。『1日1分見るだけで記憶力がよくなるすごい写真』も『見るだけで脳がよくなる 1分間瞬読ドリル』も、「間違えてもいいから答えを出す」ことを強調しているのは、まさにこのアウトプットのためなんですよね。

 アウトプットで効果的な「脳が最大限に動く」方法

関連記事