売れ筋の「iPhone XR」、LTE通信速度はやや控え目か--OpenSignal調べ - CNET Japan

 Appleの「iPhone」シリーズでは、比較的安価な「iPhone XR」が今のところ最もよく売れているとされる。だが、Appleはこの機種で、ある機能の品質を控え目にしたようだ。それはモデムだ。

 OpenSignalの調査によると、米国で4Gの携帯電話回線を使用した場合、iPhone XRのデータダウンロード速度は平均で17.6Mbpsだったという。これに対し、「iPhone XS」は20.5Mbps、「iPhone XS Max」は21.7Mbpだった。

提供:OpenSignal

 それどころか、iPhone XRのダウンロード速度は、2017年に発売された「iPhone X」よりも遅い。iPhone Xの平均速度は18.5Mbpsだった。

 ただし、高価なモデルよりは遅いものの、「iPhone 5s」「iPhone 6」「iPhone SE」と比べればはるかに速い。これらのモデルは、4G回線経由でのダウンロード速度が10〜12.8Mbpsだった。スマートフォンの通信速度を気にする人なら、この事実はPhone XRにアップグレードする理由の1つとなるだろう。

 OpenSignalでは、iPhoneの各モデルを、そのダウンロード速度から3つのグループに分類できることを発見している。「iPhone XS」と「iPhone XS Max」は、「iPhone 6s」「iPhone 7」「iPhone 8」「iPhone X」「iPhone XR」を含む中間グループよりも26%高速で、最も低速なグループに比べると何と83%も高速だ。

 速度が異なるのは、旧モデルの「iPhone」には初期の4G技術が搭載されており、米大手通信事業者のVerizon、AT&T、T-Mobile、Sprintが展開した新しい技術をサポートしないからだ。

 iPhone XSとXS Maxが最も高速なのは、LTEカテゴリ16に対応したモデムを搭載しているからだ。一方、iPhone 6s、iPhone 7、iPhone 8はカテゴリ6~カテゴリ12に対応したモデムを備える。

 OpenSignalは、Plusモデルと通常モデルの4G速度に差がないことも確認した。大型モデルの方が高性能のアンテナを搭載できる余地が多くあるように思えるが、速度は小型モデルとほぼ同じだった。

 OpenSignalが2018年9月に公開した調査結果によると、米国のiPhoneユーザーのLTEダウンロード速度は「Android」所有者よりも低速だという。

 世界規模で見ると、両者の立場は逆転する。iPhone所有者のLTEダウンロード速度が15.7Mbpsなのに対し、Androidデバイスでは13.8Mbpsだ。

 ただし、主力のAndroidデバイス(米国ではこうしたデバイスの方が購入されることが多い)だけに注目すると、LTE速度は23.9Mbpsで、iPhoneのLTE平均速度を大幅に上回っている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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