『ナビダイヤル』は時給1980円? ワクチン接種の予約電話 12分以上ならば050Plusに
KNNポール神田です。
いまや、『ワクチン予約』から、『消費者庁の苦情相談』、『郵便局の不在連絡票』、さらに『年金ダイヤル』にいたるまで、高齢者が相談しようとすると、ほとんどが、『ナビダイヤル』という選択になっている。『GoToトラベル』のキャンセル電話までもナビダイヤルだった。
まず最初に、携帯電話で『電話かけ放題』のプランを契約している人でも、『0570』ではじまる『ナビダイヤル』に電話をかけた場合は、実費の電話料金が発生していることを認識していただきたい。
0570の番号にかけて『20秒ごとに10円』とかアナウンスされる電話は、『かけ放題』の料金以外に実費として電話料金が請求されている。しかも消費税は、一切アナウンスされてもいない…。
ナビダイヤル
https://www.ntt.com/business/services/voice-video/freedial-navidial/navidial.html
■電話をかける度に、NTTに時給1,980円分も支払っていた『ナビダイヤル』のしくみ
たとえば『20秒ごとに10円』ならば、20秒ごとに11円(税込み)。
1分で33円、12分で396円、30分で990円、60分で1,980円、消費税込みで発生している。
つまり『ナビダイヤルをかけている人は時給1,980円も支払って相談している人』になるのだ。このことを知らない人が実に多すぎる。
しかも、国や自治体のサービスがほとんど『ナビダイヤル』を採用している。
総務省は、携帯電話の料金に切り込むだけでなく、『ナビダイヤル』の電話料金にも切り込むべきだ。
ああ、なんと…総務省の『行政苦情110番』もナビダイヤルのヘビーユーザーだった…。とてもじゃないが『どうぞお手軽にご相談』なんてできないぞ…。
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/hyouka/soudan_n/soudan_uketuke.html
■12分以上は『050PLUS』がオトクとなる
https://www.ntt.com/personal/services/phone/ip/050plus.html
ズバリ損益分岐点は、12分だ。
ナビダイヤルで一ヶ月に1回でも、12分以上の会話をすると、396円のコストが発生する。一ヶ月に6分以上2回でも同様だ。3分以上4回でも同様。
『050Plus』で12分((720秒÷180秒)×8.8円)だと、35.2円ですみ、330円の月額を払っても、365.2円なので、ナビダイヤルよりも30.8円オトクとなる。
0570へかける機会が多い人は、家族で一台だけでも『050Plus』にしたほうがオトクかもしれない。
むしろ、NTTコミュニケーションズには、フリーダイヤルで3分以上経過すると、ナビダイヤルに切り替わるようなサービスを作ってほしいと願う。
もしくは、050Plusとマイナンバーをひもづければ、『SMS』が受信できるなどの便益があれば通信会社に縛られたり『MNP』で苦労することもなくなるだろう。
■『ナビダイヤル料金タイマー』で料金を確認してみよう!
筆者のサイトで、JavaScriptの勉強がてら『ナビダイヤル料金タイマー』を公開してみた。ナビダイヤルに接続と同時にブラウザをリロード(再読み込み)すると、ナビダイヤルの通話中でも料金が確認できる。ブラウザを閉じなければ、電話しながらでも確認できるはずだ。
https://4knn.tv/0570timer/
■『0570、携帯に「隠れ負担」 かけ放題の対象外で苦情』
■【ご注意ください】ナビダイヤルを利用した新型コロナウイルスワクチン接種の予約電話について
■ナビダイヤルにする理由は…?ズバリ長電話させないため
固定電話からしか 0120のフリーダイヤル に対応されていない企業・組織・団体が多い。
『フリーダイヤル』だと、どうしても会話が長くなってしまい、組織としては、コストが発生するばかりだ。しかし、『ナビダイヤル』だとかける側が、電話料金を負担するので、要件が簡略化されて、組織としてはありがたい。
しかしだ…。国や行政までが、『ナビダイヤル』で相談するたびに、国民から従量課金がなされているのは、今の時代は少し考えたほうがよさそうだ。
できる限り、サイトで情報を補足するだけでなく、GoogleやAppleのように、コミュニティで解決するような手法も取り言えるべきではないだろうか?
一番、効果のない手法が、コールセンターを外注しているバターンだ。
顧客が一番、困る部分で問い合わせているのに、そこに気が付かないまま、コール数だけが伸びるパターンだ。
そう、コールセンターを外注されている会社は、『改善』されなければ、ずっと問い合わせが止まらず営業成績が上がる。
まずは、コールセンターは自前で、どうすれば、コール数が減るのかを自問自答するべきだろう。
不満続々、0570「待ち課金」のナゼ 背景に人手不足とシステム
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/751816/