小さいことはいいことだ。世界最小のFeliCa対応スマホ「Jelly 2」

3型に実用的なスペック

 世界的に見れば、3型以下のディスプレイを備えた小さいAndroidスマートフォンはこれまでそこそこの数が存在しているが、技適を通過し日本向けに投入されたものはごく少数。有名なところではイー・モバイルが投入したソニー・エリクソンの「S51SE」(海外ではXperia Mini)ぐらいではないだろうか。

小さいことはいいことだ。世界最小のFeliCa対応スマホ「Jelly 2」

 初期のAndroid端末のなかで比較的有名な「IDEOS」も、小型モデルとして有名で、Jelly 2との比較に持ち出されそうだが、実機を並べて比べてみたところ、意外にも共通点は少なかった。どちらかと言えば、Jelly 2はIDEOSより、Xperia Miniに似た性格ではないかと思う。

過去の小型スマートフォンと並べてみたが、Jelly 2はXperia Miniの類ではないだろうか

 一方、直近のモデルとして、楽天の「Rakuten Mini」が有名だが、液晶サイズは意外にも3.6型だったりするので、Rakuten MiniのほうがむしろIDEOSっぽい。なおRakuten Miniは2019年7月の時点で、FeliCa搭載端末として世界最小最軽量であったが、Jelly 2はフットプリントで“最小”の記録を打破したことになる(最軽量はRakuten Miniが維持)。

【表】本体サイズ比較
モデルJelly 2Rakuten Mini
液晶サイズ3型3.6型
解像度854×480ドット1,280×720ドット
SoCHelio P60Snapdragon 439
メモリ6GB3GB
ストレージ128GB32GB
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)49.4×95×16.5mm53.4×106.2×8.6mm
体積(立方mm)77,434.548,771.3
重量110g79g

【9時55分訂正】記事初出時、表の一部数値が入れ替わっておりました。お詫びして訂正します。

 ただ、これまでこうした小型スマートフォンは、いずれも実用的とは言いがたいスペックだったのが難点だった。たとえばXperia Miniのメモリは512MBで、ストレージは1GB。すでにOSで大半が占有されていて、アプリを追加で入れて利用するには窮屈だった。標準のミュージックアプリを利用してバックグラウンドで音楽を再生していても、Webブラウジングするだけで音が途切れたり強制終了させられたりしたものだ。

 これはRakuten Miniや先代の「Jelly Pro」とて共通の問題。エントリー向けのプロセッサで、メモリ3GBとストレージ32GBでは、必要最小限の使い方しかできない。Web閲覧や電話やSNS、電子決済といった利用がメインなら問題ないが、アプリをたくさん入れて使うような使い方には向かないのだ。

 その点、Jelly 2はプロセッサにミドルレンジ向けのHelio P60を搭載しつつ、メモリは6GB、ストレージは128GBと、普段遣いできるスマートフォンに引けを取らないスペックを実現している。今まで小型スマートフォンでできなかったことがJelly 2でできるというのは、画期的だと言えるだろう。

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