Instagram、クリエイター向けイベントを開催 - バズる秘訣は?土佐兄弟もゲスト出演 | マイナビニュース マイナビニュース マイナビ
INSTAGRAM CREATOR DAY IN JAPAN
イベントの冒頭に登場したInstagram責任者のAdam Mosseri氏は「私たちは世の中に起きている変化を常に受け入れることを大切にしています。なぜならInstagramにとって最大のリスクは、他のプラットフォームに負けることではなく、世界が変化し続けるなかでInstagramという存在が重要性を失うことだからです」と話します。
そのうえで、いま影響力を持つ存在が「組織」から「個人」へ大きく変化しつつあると説明。そこでInstagramもクリエイターに寄り添いながらプラットフォームの変革に取り組んでいく、と続けました。
続いて登場したInstagram COOのJustin Osofsky氏は、Instagramのプラットフォーム上にはグローバルで10億アカウント以上、日本国内で3,300万アカウント以上のユーザーがいることを紹介。このユーザー数を抱えることで、Instagram上で潜在的なファンに対して自分を表現することが容易になったことを強調。カルチャーを牽引するクリエイターのために「InstagramやFacebookで制作するコンテンツで収益を得られるよう、2022年末までに10億米ドル以上を投資する」と明らかにしました。
イベントはさまざまなセッションで構成され、その様子はアーカイブとして公開されています。その内容をいくつかご紹介していきましょう。興味を持たれた方は、ぜひアーカイブ動画もご覧になってください。
メインセッションで注目なのが、テレビ朝日の人気番組「あるある土佐カンパニー2」とのコラボ企画。土佐兄弟は、Instagramに投稿した高校あるあるネタでブレイクしたお笑いコンビですが、弟の有輝さんはバズった経緯について「仕事がなく前説ばかりやっていた頃に、ヒマだったので高校生キャラで兄に絡んだところ『面白そうじゃないか』と言われたので、楽屋で動画を撮ってInstagramのフィードにアップしたのが始まりでした」と振り返ります。
その後、楽しくなって2本目、3本目と動画を上げていったと有輝さん。フォロワーは何千人のレベルまでいくと一旦は伸び悩んだものの「それでも毎日のように動画を上げ続けたら、4か月目くらいで竹内涼真さん、ぺこちゃん、ダレノガレ明美さんらが紹介してくれてフォロワーが一気に増えて」と笑顔で話します。
そんな経験から、いま伸び悩んでいるクリエイターに向けては「自分だけしか知らない面白いモノ、美味しいモノを見つけたとき、人は『これ知ってる?』『食べたことある?』って他人に教えたくなりますよね。だから反応がない、もうInstagramにアップするの止めようか、と思っている人には『我慢して続けてみて。続けることで、誰かに刺さることがあるよ』と励ましたいですね」とアドバイスを送りました。
このほか、インスタグラマーのねおさんは最近のSNSの使い分けについて「Instagramでは等身大のリアルな自分を出して、Twitterは仕事の告知で使い、YouTubeには紹介したい10分以上の動画をアップし、TikTokでは自分の世界観を表現しています」と説明。誰かに何かを聞きたいときは、ファンの反応が早いInstagramを情報源として活用している、とも話していました。
ここでInstagramの小串良輔氏は「利用者が増え、たくさんのコンテンツがプラットフォームに上がるようになりました。いまのInstagramは表現方法も多岐にわたり、バズりかたも『急に』『徐々に』など人それぞれです」と説明。土佐兄弟、ねおさんがバズった背景については「投稿を続けたこと」「現在のフォロワー、未来のファンが喜ぶコンテンツを理解していること」の2点を挙げて「それが成功の秘訣でした」と分析しました。
Facebook Japan Instagramメディアパートナーシップスの綾尾康嗣氏が登壇したセッションでは、Instagramで注目を集めるコツをあらためて紹介。お気に入りの瞬間やハイライトを共有するための「フィード」、ファンが舞台裏や日常を覗くことができる「ストーリーズ」、リアルタイムでファンと交流する「Instagramライブ」、より深いストーリーを伝えるための「Instagram動画」、エンタメ性が高く、新しいファンにリーチできる「リール」といった機能をまずは使い分けてください、と解説します。
またInstagramの近況報告として「動画エコシステムの改善に取り組んでいます」と綾尾氏。既報のとおり、先週から(日本とインドネシアにおいて)15分以下の動画がリールとして投稿されるテストが開始されたことも紹介しました。
このあとも、ファンと積極的に繋がってコミュニティを育むこと、そのためにも双方向のコミュニケーションを意識することが大事と説き、「質問スタンプ、アンケートスタンプ、コメントしたくなるキャプションを利用してみてください」と解説。
ファンを巻き込むコミュニティをつくるためにはどうしたら良いのか……ということで、超人気ダンサーのIBUKIさんの事例を紹介。IBUKIさんはInstagramライブでオンラインレッスンを行い、リアルタイムで振り付け指導しながら質問にも回答。ライブ配信の終了後には、ダンス動画をハッシュタグ付きで投稿し、ストーリーズでダンスを頑張るフォロワーに励ましのメッセージなども送っているそうです。
Instagramでは現在、バッジ機能、ブランドコンテンツ、ショップ機能、インストリーム広告(国内導入時期は未定)などの収益ツールも開発中とのこと。綾尾氏は「まだ早いと考えているクリエイターのかたも、将来を見据えて収益ツールを検討してもらえたら」と話します。
このほか「クリエイター同士で積極的につながることも大事。そこで学びを得られるし、情報交換にもなる。コラボするのも良いでしょう。悩みも共有できるし、自身のモチベーションの維持にもつながります」と語っていました。
綾尾氏のセッションでは、視聴者(クリエイター)からの質問に答える時間もありました。
TikTokなど他のサービスに上げた動画はInstagramで使いまわしても良いのか、という質問には「そのまま上げるとTikTokのロゴ(ウォーターマーク)が付いていたりしますね。そうした動画はアルゴリズム上、ランキングが下がる仕様です。現在、ユーザーに求められているものは『Instagramでしか見ることのできないコンテンツ』。そういったものを優先的に公開する設計になっています」。このほかクオリティの低い(画面がブレている、音声が荒れている、など)動画も、ランキングが下がる仕様になっているとのことでした。Instagramで広く見てもらおうと思ったら、完全な使いまわしは避けたほうがよさそうです。
リールでバズる秘訣については「インタラクションがキーワードになります。双方向で楽しめること。例えば、真似したくなるコンテンツを意識してください。最近では曲のワンバースだけを歌い、一緒に歌うような企画がバズっています。フォロワー参加型のコンテンツですね」。フォロワーが簡単にコラボできる動画をつくるなど、いかに参加してもらうかを考えると良いとのことでした。
顔出ししたほうが良いか、という質問には「顔出ししていないイラストレーターのかたが、ライブ配信でイラストを描いてバズる例もあります。必ずしも顔出ししていなくても、フォロワーを伸ばせる工夫はある」と綾尾氏。顔を出していれば親近感も持ちやすいけれど、ほかにも人柄を伝える方法はたくさんあり、そこで身近に感じてもらえたら良いのでは、とアドバイスを送っていました。
当日リアルタイムで進行したメインセッションは以上のような内容ですが、このほかにもオンデマンド形式のセッションが視聴できます。
とくに今後の収益化を考えているクリエイターにチェックをオススメしたいのが、バッジ機能/ショップ機能の基本を解説するミニセッション。バッジ機能のセッションにはお笑い芸人のエハラマサヒロさんも登場し、ライブ配信中にファンにバッジを購入してもらうことで収益を得られるバッジ機能の活用のヒントを教えてくれます。
また、リール機能の解説セッションでは、実際にリールによってフォロワーを増やしたというダンスチームのローカルカンピオーネが、この機能の活用法を教えてくれるほか、リールの編集のしかたなどを実際のクリエイターが解説してくれるチュートリアル、リールを活用している最新の注目クリエイター情報なども用意されています。
Instagramでは今後もクリエイター向けのイベントで情報発信を行っていくそうですので、Instagramからのバズを目指したいクリエイターのみなさんはしっかりチェックしましょう!