気になるギミック満載! コンパクトなドキュメントスキャナ「ScanSnap iX1300」を試す(1/4 ページ)

 PFUは10月5日、A4対応のドキュメントスキャナ「ScanSnap iX1300」を発表した。2021年1月19日にフラッグシップの「ScanSnap iX1600」や上位モデル「同iX 1400」を発売しており、PFUとしては異例の早さの新機種投入だといえよう。

 ScanSnap iX1600がコンシューマー向けオートシートフィーダスキャナのフラッグシップモデル、内蔵バッテリー搭載でハンディータイプの「ScanSnap iX100」がモバイル向けモデルだとすると、このScanSnap iX1300(以下、本製品)は、その中間に位置するモデルといえるだろう。

 iX1600のように一度に50枚、毎分40枚という自炊など大量のスキャンは不要で、iX100みたいに常に持ち歩くわけではなく、もっと高速にスキャンしたいという用途にはピッタリなモデルだ。

 筆者が所有する「ScanSnap iX1500」(以下、iX1500)との比較を交えつつ本製品を試してみよう。

PFUの新型ドキュメントスキャナ「ScanSnap iX1300」。収納時の体積は2Lのペットボトルに近いサイズだ

 本製品は、搭載枚数が20枚、毎分両面30枚、つまり毎分60面を読み取れるドキュメントスキャナで、後述するが上部に書類を差しておけば自動的に紙送りが行われる「Uターンスキャン」と、前面へ手差し給紙する「リターンスキャン」の2種類のスキャン形式に対応しているのが特徴だ。

2つのスキャン方式に対応した

 対応用紙はA4サイズまでだが、A3サイズの書類でも、2つ折りまたは別売のA3キャリアシートを使うことでスキャンが可能だ。この場合はリターンスキャンを行うことになる。

 収納時のボディーサイズは約296(幅)×114(奥行き)×87(高さ)mmで、ほぼ2Lのペットボトル1本分だ。iX1500では約292(幅)×161(奥行き)×152(高さ)mmなので、幅は同じでも奥行きと高さがかなりコンパクトになったことが分かる。

並べてみるとかなりコンパクトになっている(左が本製品、右がiX1500)

 しかし、トレーを展開すると「あ、我が家には本製品の方がいいかも」と思った。というのも、必要な奥行きに差がありすぎるのだ。iX1500ではスキャン時に約494mmは必要になるが、本製品ではその半分以下の約223mm(実測値)で済む。お世辞にも広いといえない日本のテレワーク環境において、フットプリントだけでなく、使用時にさほど場所を取らなくてもいいというのは非常にありがたい。

iX1500をスキャンできる状態に展開させたところ。前後に大きく飛び出る形になる本製品では背面方向に出っ張るだけで済む

 重送を防ぐ原稿分離方式は、ScanSnap iX500から採用してきたブレーキローラー方式ではなく、下側の紙をパッドで押さえるパッド分離方式になった。そのため、これまでのように原稿の読み取り面を下に向けるのではなく、上に向けてセットする方式に改められている。

ローラーとローラーの間にあるガラス面が読み取り部だ

 これらの大きな仕様変更は、使い勝手にどれほど影響を与えるのだろうか。セットアップから実際のスキャンまで作業してみよう。検証に使ったPCは2019年春モデルのNECパーソナルコンピュータ「LAVIE Pro Mobile」で、OSはWindows 10 Homeだ。

パッケージに含まれるのは、本体にACアダプターと電源ケーブル、USB 3.1 Type-B→USB Type-Aケーブルとなる。 その他、スタートアップガイドや使用上の注意事項書類なども付属する

 早速、セットアップしよう。

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