ソニーの新スマホ「Xperia 10 II」をファーストインプレッション!外観や基本機能を紹介。NTTドコモやau、ワイモバイルから発売【レビュー】 - S-MAX
ソニー子会社のソニーモバイルコミュニケーションズ(以下、ソニーモバイル)が投入する新しいスタンダードスマートフォン(スマホ)「Xperia 10 II(エクスペリア テン マークツー)」の発売が日本でもいよいよ近づいてきました。発表当初から日本で発売されることが案内され、その後、NTTドコモから「Xperia 10 II SO-41A」、auから「Xperia 10 II SOV43」、Y!mobile(ワイモバイル)から「Xperia 10 II(型番:A001SO)」が発売されることが発表されました。すでにワイモバイルではXperia 10 IIを5月29日に発売すると発表し、現在、ワイモバイルショップや量販店などのY!mobile取扱店および公式Webショップ「ワイモバイルオンラインストア」などにて事前予約受付を実施しています。またNTTドコモとauでも5月下旬以降に発売を予定しています。ワイモバイルオンラインストアおける価格(金額はすべて税込)は本体価格が54,000円で、新規契約および他社から乗り換え(MNP)ではスマホベーシックプランSで12,240円割引の41,760円、スマホベーシックプランM・Rで15,840円割引の38,160円、機種変更(PHSから含む)で7,200円割引の46,800円となっています。なお、SoftBankからの乗り換えは割引なしで54,000円。またワイモバイルではのXperia 10 IIおよび「Xperia 8(型番:902SO)」を購入して専用のキャンペーンWebページから応募した人全員にXperia 10 IIでは5,000円相当、Xperia 8では2,500円相当のPayPayボーナスをプレゼントする「Xperiaを買ってPayPayもらおうキャンペーン」を実施します。さらにワイモバイルのXperia 10 IIを購入した人の中から抽選で「人気アーティスト・ブランドとのコラボ記念Tシャツ」をはじめとした豪華景品をプレゼントする「Xperia 10TH ANNIVERSARYキャンペーン第2弾」をソニーマーケティングが実施するということです。一方、NTTドコモやauでは現時点ではまだ価格を案内していませんが、NTTドコモでは予価として本体価格47,520円を見込んでいるとしていました。そこで本記事では発売に先立って実際にXperia 10 IIを試してみましたので、まずは外観や基本機能について写真を交えて紹介したいと思います。Xperia 10 IIのカラーバリエーションは左からブラック、ホワイト、ミント、ブルーの4色展開ですが、auのみブルーを除く3色展開。各色ともに画面の周りの縁(ベゼル)は黒で統一されましたXperia 10 IIは日本では昨年発売された「Xperia 8」に続く非常に縦長な映画のスクリーンのアスペクト比2.35:1とほぼ同じ9:21のノッチやパンチホールといった切り欠きのない「シネマワイドディスプレイ」を搭載した価格を抑えたミッドレンジモデルです。画面はXperia 8と同じサイズと解像度ですが、新たにISP液晶から上位モデルと同じ有機ELに変更され、約6.0インチFHD+(1080×2520ドット)OLEDとなり、薄型化やソニーの有機ELテレビ「BRAVIA」で培った技術によって動画再生時の画質最適化を新たに搭載し、際立つ迫力の映像体験が可能となっています。Xperia 10 IIを持ったところ。ディスプレイにノッチやパンチホールといった切り欠きはなく、縦に長いものの、手に持ちやすい横幅でバランスも良いと感じました。今回試したのはau向けのXperia 10 II SOV43のホワイト全体的なデザインも上位モデルやXperia 8を踏襲しており、シンプルながら切り欠きのない超縦長画面で“Xperia”らしさを出しており、Xperia 8では画面下のベゼルが非常に狭かったため、持っただけで誤操作してしまうといったことがありましたが、Xperia 10 IIでは画面下のベゼルが広くなって改善されています。大きさはXperia 10 IIが約157×69×8.2mm、Xperia 8が約158×69×8.1mmで、画面サイズは同じながら縦は若干短くなっており、下のベゼルが広くなった分は上のベゼルが狭くなっています。なお、フロントカメラはXperia 8と同じ1/4型の約800万画素CMOS/広角レンズ(画角84°・焦点距離24mm相当・F2.0)でポートレートセルフィー機能に対応しています。左がXperia 8、右がXperia 10 II。縦が短くなり、下のベゼルが広くなったのに対し、上のベゼルが狭くなっているのがわかります。Xperia 10 IIとXperia 8の比較は後日別途別記事で紹介したいと思っています一方、重さもXperia 8が約170gだったのに対し、Xperia 10 IIでは約151gとかなり軽量化されており、普段からXperia 8を使っている筆者としてはXperia 10 IIを持った瞬間に「軽い!」と思えるくらいに違いがあります。また側面のフレームもXperia 10 IIはより丸みがあるように感じ、幅は同じながら持った印象もとても良くなっています。外観は前面の画面だけでなく背面も強化ガラス「Corning Gorilla Glasss 6」を採用して高級感のある見た目と、衝撃に強く割れにくさを実現し、防水(IPX5およびIPX8準拠)や防塵(IP6X)にも対応しており、前面は各色とも黒となりましたが、側面のフレームは背面カラーと合わせており、ホワイトなら白くなっています。仕様ではXperia 10 IIの質量は151gですが、microSDXCカードとnanoSIMカードを装着した実測でも152gとなりました。ハイエンドスマホを中心に200g前後の重いスマホが増えてしますが、このくらいだと持ちやすく感じます背面のロゴはワイモバイル版はグローバル版と同じで中央に「SONY」、下部に「XPERIA」、NTTドコモ版は中央に「SONY」、下部に「docomo」と「XPERIA」と型番「SO-41A」、au版は中央に「SONY」、下部に「XPERIA」と型番「SOV43」が記載されています。またリアカメラの一番上の高さあたりの真ん中にワイモバイル版はNFCマーク、NTTドコモ版およびau版はおサイフケータイマークがあり、ここにFeliCa・NFC Type A/Bのアンテナが配置されており、非接触ICによるタッチ決済やデータ通信などを利用する場合はこのあたりをかざすことになります。au版のXperia 10 II SOV43のホワイト。リアカメラのパーツ部分のさらに上にはLEDライトが配置。最近では光の当たり具合によって違う色に見えるようにはなっておらず、フラットなデザインが逆に“Xperia”を感じさせますこちらはソニーモバイルの説明会で撮影したグローバル版のXperia 10 IIの背面。ワイモバイル版はこれと同等となります。なお、NTTドコモとワイモバイルは4色販売されますが、auはブルーがありませんXperia 10 IIのトリプルカメラ。上から超広角カメラ(0.5倍相当)、メインの広角カメラ、光学2倍相当の撮影ができる望遠カメラ。上位モデルのXperia 1 IIで採用されたZEISSレンズはXperia 10 IIでは搭載されていませんリアカメラは像面位相差オートフォーカス(PDAF)に対応した1/2.8型の約1200万画素裏面照射積層型CMOS「Exmor RS for mobile」/広角レンズ(画角77°・焦点距離26mm相当・F2.0)および1/4型の約800万画素CMOS/超広角レンズ(画角120°・焦点距離16mm相当・F2.2)、1/4型の約800万画素CMOS/望遠レンズ(画角45°・焦点距離52mm相当・F2.4)のトリプル構成です。これにより、超広角(光学0.5倍相当)と望遠(光学2倍相当)の撮影に対応するほか、料理や人物、夜景、逆光など13種類のシーンに加えて、歩き検出など4つのコンディションを判別して自動で最適な設定で撮影する「プレミアムおまかせオート」に加え、広いダイナミックレンジで暗いシーンも美しく撮影できる「ナイトモード」にも対応す。カメラのでっぱりはそれほどではないものの、確実にでっぱりはある感じ。左がXperia 10 II、右がXperia 8主な仕様はQualcomm製チップセット(SoC)「Snapdargon 665(SM6125)」(オクタコアCPU「2.0GHz Kryo 260 Goldコア×4+1.8GHz Kryo 260 Silverコア×4」、Adreno 610 GPU)や4GB内蔵メモリー(RAM)、64GBまたは128GB内蔵ストレージ、microSDXCカードスロットなど。なお、試したXperia 10 IIのソフトウェアが最終版ではなく、製品版では異なる場合があることをご了承ください。その上で試しにベンチマークアプリ「AnTuTu Benchmark」を試したところ総合18万弱(CPU:7万程度、GPU:3万5千程度、MEM:4万弱、UX:3万2円程度)となり、おおよそ他のSnapdragon 665と同程度でした。Xperia 10 IIの左右側面。右側面には音量上下キーと電源キー、左側面にはmicroSDXCカードとnanoSIMカードのスロットが配置。カードスロットはSIMピンを刺して引き出すのではなく、爪などで開けられるタイプXperia 10 IIの上下側面。上側面には3.5mmイヤホンマイク端子、下側面にはUSB Type-C端子(USB 2.0)が配置。また右側面の電源キーにはXperia 1 IIやXperia 8と同じく指紋センサーが内蔵されていますカードスロットを引き出したところ。日本向けの各製品ともにnanoSIMカード(4FF)サイズのシングルSIMで、Xperia 8ではmicroSDXCカードとnanoSIMカードを別々に引き出す必要がありましたが、Xperia 10 IIではひとつのパーツにまとめられましたOSはAndroid 10をプリインストールし、ダークモードやジェスチャーナビゲーションなどに対応。バッテリー容量は3600mAhに増量され、電池の持ちが良くなっており、いたわり充電やスタミナモード、Xperia Adaptive Chargingなどの独自の充電制御技術によってバッテリーへの負荷を軽減して2年使っても劣化しにくいようになっています。その他、IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠(2.4および5.xGHz)の無線LAN(Wi-Fi)およびBluetooth 5.0、位置情報取得(A-GNSSなど)、加速度・ジャイロ・環境光・近接センサー、FMラジオ、ハイレゾ音源、LDAC、aptX HD、ハイレゾ相当にアップグレードできる「DSEE HX」などに対応しています。 Android 10なのでダークモードやジェスチャーナビゲーションにも対応 専用のカメラ/シャッターキーはないので、カメラを良く使う人はAndroid標準の電源キーの2回押しに「カメラ」を割り当てるとカメラを起動しやすくなります。右は独自機能の「Xperiaアシスト」の一覧 設定した左右どちらかの画面の縁をダブルダップすると良く使う機能が起動できる「サイドセンス」も引き続いて対応。きっちり設定するとかなり使いやすくなりますカメラのユーザーインターフェース(UI)はXperia 8と大きな変更はない模様。リアカメラがXperia 8では広角・望遠だったのに対し、Xperia 10 IIでは超広角・広角・望遠となりました横持ちの右下にある「モード」から「ナイトモード」や「スローモーション」、「マニュアル」、「パノラマ」、「ポートレートセルフィー」などの機能が使えます。ナイトモードはいわゆるAI(人工知能)を利用して暗い場所を数秒かけて何回か撮影した写真をソフトウェア処理で合成して明るく撮影できる機能となっていますマニュアルモードはISOやホワイトバランス(WB)などを細かく設定できますが、サードパーティー製カメラアプリを含めてRAW形式でのファイル保存には対応していません。以下、ソフトウェアが最終版ではありませんが、参考までにいくつかの作例を紹介しておきます(リンク先は元画像)左から等倍(広角レンズ)、2倍(望遠レンズ)、0.5倍(超広角レンズ) 左は蛍光灯下、右は背景をボカしたポートレート撮影 左が通常モードでの撮影、右がナイトモードでの撮影全般的にXperia 8では動作が重いのかタッチパネルの精度がいまいちなのかわかりませんが、操作がうまくいかないようなこともあるものの、Xperia 10 IIではまだ試作版ながらすでにしっかりと操作できていましたし、画面の下のベゼルが広くなったことや電池容量が増えたことなどを含めてXperia 8の問題点をきっちりと改善してきたと思われます。また筆者はXperia 8でも特に不満はなかった重さや持ちやすさについても軽く持ちやすくなっているため、Xperia 8の利用者としてはとても羨ましい製品に仕上がっています。カメラについても筆者の力量がないため、あまり参考にはならないかもしれませんが、Xperia 8よりは良くなっているように感じました。現時点ではNTTドコモとau、ワイモバイルからの販売を予定していますが、Xperia 8はUQ mobileからも販売されていましたし、今後、販路が広がる可能性もあり、価格を抑えたミッドレンジスマホはなかなか競争が激しい市場ではありますが、Xperia 10 IIがどの程度受け入れられるのか注目していきたいところです。記事執筆:memn0ck■関連リンク・エスマックス(S-MAX)・エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter・S-MAX - Facebookページ・日本でも発売されるソニーの新ミッドレンジスマホ「Xperia 10 II」を写真で紹介!6型シネマワイド有機ELやトリプルカメラを搭載【レポート】 - S-MAX・Xperia 10 II 関連記事一覧 - S-MAXTweet