Engadget Logo エンガジェット日本版 ついにXperia 1 IIのSIMフリーモデルが買える! 実際に使ってみた

ようやく国内でもSIMフリーモデルが発売されました。

8月18日に発表された「Xperia 1」と「Xperia 5」、そして「Xperia 1 II」の3機種がSIMフリーのAndroidスマートフォンとして発売されることになりました。SIMフリーのXperiaということは、これまでキャリアでしか手に入らなかったスマートフォンが、単体で購入できるうえに好きな通信業者と契約して利用可能、ということになります。

「Xperia 1」と「Xperia 5」については、すでに8月28日に発売が開始されていますが、本命といえる次世代高速通信5Gに対応したフラッグシップモデル「Xperia 1 II」は、10月30日の発売予定です。

筆者はこれまでSIMフリーのiPhoneを利用してきましたが、キャリア版の発売当初からカメラ機能にこだわっていた「Xperia 1 II」が気になっていました。αの技術を採り入れ、瞳オートフォーカスやαを想起させるようなUIで、α7R IVを持っている筆者としては某コンサート用に欲しかったのです。

もんもんと悩んでいたところにSIMフリーモデルが登場したことで購入の幅が広がり、より手に入れやすくなったわけです。そんなSIMフリーモデルの「Xperia 1 II」をひと足早くお借りできたので、設定方法や使い勝手などをご紹介しつつ、iPhoneから乗り換えたつもりで試用してみました。

キャリア版の「Xperia 1 II」とはちょっと違うSIMフリーモデル

「Xperia 1 II」はすでにキャリア版モデルが6月に発売されているので、製品の概要をご存知の人も多いでしょうけれど、まずはカンタンにXperia 1 II の特徴とともに、SIMフリーモデルだけの機能をご紹介しましょう。

まずポイントとなるのは、デュアルSIMに対応していることです。一時期DSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)という言葉が流行りましたが、「Xperia 1 II」は2枚のSIMを同時に装着可能で、両方同時に待ち受けができます。海外ではスタンダードな仕様で、国内でもだいぶ浸透してきており、デュアルSIM対応の恩恵は大きいはずです。

たとえば、仕事用とプライベート用のSIMを使い分けたり、海外へよく出張や旅行へ行く人なら、国内用と海外用のSIMを挿しておいたり、あるいは通話用とデータ用のSIMを使い分けたり、といった利用方法が可能になります。

1枚はmicroSDカードとの排他になりますが、256GBの大容量ROMやクラウドを介したデータのやりとりのほうが遥かにラクなので、SIMを2枚で埋めてしまっても問題ないでしょう。

また、SIMフリーとなったことで、自分のライフスタイルに合わせてXperiaを利用できるようになります。通信料金の設定はキャリアやMVNO事業者によってさまざま。Xperiaに憧れながら通信料金を重視してMVNOのSIMとスマホの組み合わせを利用してきたユーザーも、SIMを挿し替えるだけでXperiaユーザーに早変わりです。

もちろん多くの通信事業者で快適に使えるように、SIMフリーに合わせた幅広い対応バンドとなっています。5Gにも対応していますが、MVNO事業者で5Gに対応しているところはまだまだ少なく、また利用できるエリアも現状は狭いため、来年以降に期待したいところです。

そのほかにキャリア版と違う点は、RAMが8GBから12GBに変更されている点。パソコンでさえもメモリは8GB搭載機が多いなか、スマホでこれだけの容量があればたくさんアプリを起動していてもサクサク快適に使えるはずです。

また、特別色となる「フロストブラック」が用意されるのも見どころです。従来からのホワイト、パーブルを含めて3色からチョイスできるのでSIMフリーモデルを選びたくなるポイントと言えるでしょう。

あとは、α技術を採り入れたカメラやツァイスレンズの採用、4K HDR対応の有機ELディスプレイ、おサイフケータイの対応などはキャリア版と同様です。「Xperia 1 II」についてもっと知りたい方は下記の関連記事を参照ください。

購入はソニーストアがオトクな理由

今回SIMフリーモデルが発売されることになり、これまで扱われていなかったソニーストア(オンラインと各店舗)でもXperiaが購入できるようになりました。また、一部量販店でも購入可能です。

ソニーストアで購入する場合、月額500円(年払いなら5000円)で有償交換や上限5000円で修理が行える「Xperiaケアプラン」が用意されています。最新の注意を払って使っていても、スマホには落としたり水没させてしまったりという危険が伴うもの。そうした万が一の場合でも、通常なら高額の修理費がかかるところを、低額で修理や交換が行えます。

何にせよ12万4000円(税別)と決してお安いお値段ではないので、こうした保証が用意されているのは嬉しい限りでしょう。また、より購入しやすいように、24回まで分割払い手数料はなし。さらに「スマホあんしん買取サービス」が用意されており、買取価格の確認から発送・入金まで自宅で手続きができる仕組みになっています。Xperiaからの乗り換えの場合は、査定額に3000円が上乗せされるキャンペーンも実施中(2021年1月14日10時まで)。買い替えユーザーへの配慮もなされているので、キャリア版を購入するのと遜色ない安心感・お得感があるはずです。

こうした理由から、SIMフリーモデルのXperiaを買うなら、ソニーストアがオトクなわけです。

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SIMフリーモデルを実際に使ってみよう

さて、「Xperia 1 II」を購入し手元に届いたら、まずはSIMを用意しましょう。SIMフリーモデルでは、利用する通信事業者と新たに契約してSIMを用意する、もしくはそれまで使っていたSIMを用意する必要があります。キャリア版なら購入時にSIMの設定も含めて行なってくれるので、手にした瞬間から利用できますが、初期設定から始める必要があるわけです。ただ、基本的には指示に従って設定していくだけなので、難しい作業ではありません。

SIMが用意できたら電源を入れる前にセットしましょう。本体左上にSIMスロットがあるので、爪で引っかけて取り出します。

スロットが2つありますが、右側の「SIM1」にセットします。2つのSIMを利用したいのであれば、両方のスロットにセットしましょう。

あとは、本体に格納して電源を入れます。

電源を入れると初期設定が開始されます。Wi-Fiの設定はあるものの、SIMの設定はない状態。SIMを使ってデータ通信を行うには、APNの指定などが必要です。初期設定終了後に「設定」から行いますが、自動的に判別して設定を行ってくれる場合もあります。

「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」→「詳細設定」と進み、「アクセスポイント名」(APN)が設定されているか確認しましょう。

主要な通信事業者はあらかじめ登録されており、選択肢のなかから選ぶだけですみます。もし設定が用意されていない場合は、通信事業者から送られてきた資料や通信事業者のホームページに記載されている設定を確認して、間違えないよう入力していきましょう。

ちなみに、今回は試したMVNO事業者のSIMは自動的に設定され、キャリアのSIMは、選択肢の中から選ぶだけで設定終了しました。もし2枚目のSIMを挿すのであれば同様に設定していきます。その際はどちらのSIMなのかを間違えないように注意しましょう。

これでXperiaが利用できるようになりました。

SIMフリースマホを利用したことのない人だと、MVNOの事業者のSIMを利用したときのつながり具合や使い勝手が気になるかもしれません。しかし、その点に関しては3大キャリアとまったく変わりません。心配無用といったところでしょう。

スマホの使い方は人それぞれ。みんながみんな膨大なギガを消費するわけではありません。自分のスタイルに見合った通信容量と料金を見比べて通信事業者を選ぶことをオススメします。SIMフリーモデルならそうした選択が購入時にできるわけですから。

せっかくなのでSIMを2枚挿して、デュアルSIMにした状態でも利用してみました。仕事用とプライベート用の2つのSIMを挿したという想定です。通常なら仕事用のスマホ、プライベート用のスマホの2つ持ちをしなければならないのですが、デュアルSIMなら1台のスマホで済みます。会社が許すのであれば、自分使いの「Xperia 1 II」に仕事用のSIMを挿すだけです。

ちなみに「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIMカード」で、各SIMに対してデータ通信や通知メッセージの優先設定が行なえます。データ用と通話用を分けて利用する場合は、この設定をすることでその都度切り替えることなく利用できます。

また、着信があったときは、SIMの名前の色が変わります。この色も「SIMカード」の設定で行えますが、SIMの名前が同じ(MVNO事業者が借りているキャリア名になるため)だと分かりづらいので、変更しておくといいでしょう。

ライフスタイルに合わせてXperia 1 IIを買おう!

Xperiaに待望のSIMフリーモデルが登場したことで、よりライフスタイルに合わせた買い方ができるようになりました。たとえば、SIMは3大キャリアを使いたいけれど、デュアルSIMで利用したいのであれば、SIMフリーモデルを購入して3大キャリアと契約するということもできます。いずれにせよ購入の幅が広がったことはユーザーにとってありがたいことです。

なお、XperiaのSIMフリーモデルを購入するなら、前述のとおり「Xperiaケアプラン」のあるソニーストアがオススメ。αシリーズの利用者ならカメラやレンズを安心して長く使うために「αあんしんプログラム」に入っているのと同じです。

これまでSIMフリーのiPhoneを利用してきた筆者も、これでSIMフリーモデル「Xperia 1 II」へ気軽に乗り換えられます。スマホでキレイに撮影できる「Xperia 1 II」に機種変して、来年の活動に備えたいと思います。

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