M2(仮)チップ量産開始?から今後MacやiPadは品薄?まで。最新アップル噂まとめ
いよいよ新型iPad Proや24インチiMacの予約受付が開始され、すでに納期が7月に入っているモデルも出ている模様です。今後アップルの魅力的な新製品が発表されても、世界的な半導体不足が解消されないかぎりは手に入れにくい状況が続くのかもしれません。
アップル、M2(仮)チップ量産開始?から今後MacやiPadは品薄?まで、最新アップルの噂をまとめてお届けします。
アップルのMRヘッドセット、2022年発表とのアナリスト予測。6月のWWDCで言及?
今年初めにアップルが開発中というMR(複合現実)ヘッドセットの噂が持ちきりとなりましたが、改めて有名アナリストMing-Chi Kuo氏が「2022年発表」の見通しを唱えています。
数年前からKuo氏はアップル製ヘッドセット(当時はARとしていた)を予測しており、「次世代の革新的なユーザーインターフェース(UI)」によりAR製品のUIを再定義するものになる、と述べていました。また独立型(スマートフォンを使う簡易型ではなく、自前の画面を持つ)ARヘッドセットの噂は大手メディアも報じ続けており、rOSと呼ばれる新しいOSや専用App Storeが用意される可能性もあると伝えていました。
長らく漠然と語られてきたMRヘッドセットも、最近では2台の8K画面と高度なアイトラッキング技術や、装着している人の手の動きや現実世界の映像を取り込むための10数台もの外部カメラ搭載などのハードウェア仕様や、最終的には100~200gとなって市販のVRデバイスより大幅に軽くなるといった製品像が浮かび上がっています。
新たにKuo氏が投資家向けメモにて表明した予測は、やはりアップルのインサイダー情報に詳しいMark Gurman記者の「今後数か月のうちにアップル製MRヘッドセットが対面イベントで公開される」との予想と一見すれば反するかのようです。
しかしアップルが開発中のAR(MR)機器はヘッドセット型とメガネ型の2種類あることは、すでに定説になっている感もあります。まず今後数か月、つまり2021年内にヘッドセット製品が発表され、翌2022年にかさばらないメガネ製品が登場する展開もあり得そうです。
なんといっても気になるのが価格です。Gurman氏は3000ドル前後のニッチ製品、Kuo氏はiPhoneと同じ程度の約1000ドルと予想していましたが、こちらも実は別々の製品を意味しているのかもしれません。
アップル「M2(仮)」チップ量産開始か。新型MacBook Proに搭載のうわさ
インテルなどを脅かすとの声もある、アップル独自設計の「M1」チップ。昨年末に登場したばかりですが、早くも次世代チップ「M2(ないしM1X、ともに仮名)」が量産に入ったとの噂話が報じられています。
Nikkei Asia(以下、Nikkei)報道によれば、M2チップは最速で7月に出荷が始まる可能性があり、それは「今年後半に発売される」MacBook用とされています。その時期に予想されているMacBookといえば、Appleシリコン搭載で再設計された14インチおよび16インチMacBook Proを指している可能性が高いと思われます。次期MacBook Airも準備中ではあるものの、発売が年内はありえず2022年になると見られています。
M2/M1Xチップにつき日経報道では目新しい情報は出ていませんが、高性能コアが倍に増やされ内蔵GPUが大幅に強化されるとの噂もあり、「もしもM1チップが速いと思うなら、それはM1Xを見ていないからだ」とつぶやく有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)もいました。
また処理速度にも直結しやすいTDP値(発熱と消費電力の目安)や、RAM容量の上限も引き上げられるとの予想もあり。M1 13インチMacBook Proはファン内蔵によりファンレスのAirと熱容量的に差別化が図られながらも今ひとつ性能の違いがありませんでしたが、次期MacBook Proの2モデルはProらしい圧巻のスペックとなるのかもしれません。
アップル、2021年度第2四半期決算発表。iPhone 12やProが絶好調、miniにはノーコメント
実に前年同期比で54%増もの飛躍を遂げ、アップルの絶好調が数値に表された第2四半期の決算発表会。その後の電話会議にてティム・クックCEOが、iPhone 12とiPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Maxの売上が好調だった……と3機種のみに言及したことで、触れられなかったiPhone 12 miniの売上げ不振が再確認されたかっこうです。
iPhone 12 miniについては、発売前から最も安価ながら画面が小さすぎて大衆市場にアピールできないとの分析から、4機種の中でも出荷量が絞られるとの予想がありました。発売後には「期待をはるかに下回る需要」のために大幅減産と噂され、一時的にであれ生産停止の可能性さえ囁かれていました。
わざわざ有名リーカーらがiPhone 13 mini(2021年モデルのうち5.4インチサイズの仮称)は発売されると強調しているのは、「iPhone 12 miniは売上げ不振」が動かしがたい事実となりつつあるからでしょう。
2022年以降、手のひらサイズの小型iPhoneは廉価モデルのSEに限られるのかもしれません。が、6.1インチサイズのiPhone SE Plus(仮)も噂されており、そちらもスマートフォン大型化の波に飲まれる可能性もありそうです。
アップル、今後MacやiPadは品薄になる見込みと警告
こちらもソースは、アップル第2四半期決算発表会後の電話会議です。クックCEOとルカ・マエストリCFOらが口をそろえて世界的な半導体供給不足に言及し、前四半期はどうにか乗り越えたが第3四半期には避けがたく、おもにMacやiPadに影響が及ぶと述べています。
クック氏はアップル入社前から「オペレーションの天才」といわれており、Macの在庫が積み上がることがなくなったのも、台湾や中国を中心にサプライチェーンが再編されたのもクック氏の手腕によるもの。その人物の口から供給不足という言葉が出るほど、目下の状況は深刻と分かります。
世界的な在宅仕事やリモート学習の追い風や、M1チップなどアップル独自開発チップの高性能もあり、マエストリ氏いわく「iPadとMacの在庫がもっとあればいいと思っている」とのこと。どちらも二ケタ成長をしているだけに作れば作るだけ売れると手応えがあるーーと表明しておくことで、わざと出荷を絞ってるわけではないと予防線を張っておく必要を感じたのかもしれません。
そんな発言の直後に、新型12.9インチiPad Proは予約受付が始まってまもなく発送日が6月19日~7月2日ということに(5月2日現在)。物売るってレベルじゃない品不足が少しでも早く解消するよう祈りたいところです。
AirPodsの生産が大幅削減の噂。他社製品と競争が激化、売上低迷のためか
2016年末の発売から一強だった、というよりTWS(完全ワイヤレスイヤホン)市場そのものを開拓したAirPods。ですが、ここ数年はサムスンやXiaomiといった競合他社製品に押され気味で、需要低迷のために生産予定を四分の一以上も削減するとの日経報道です。
今なおAirPodsはTWS市場では31%のシェアが概算されているものの、最大シェア8割の頃と比べれば衰退基調にあることは否めません。ここ最近アップル製品としては異例の割引販売されているのも、どこかしら関係がありそうです。
テコ入れとして投入されるという「今年発売される予定の新しいAirPods」としては、第3世代AirPodsやAirPods Pro後継モデルなど噂が相次いでいますが、アップルは4月21日のイベントでも言及しませんでした。今年いっぱいはコロナ禍による外出自粛がなくならず、しばらくTWS需要も限られているとの読みもありそうです。