Amazon「Fire」
Amazonの「Fire」は、KindleストアやAmazonビデオなど、Amazonが提供するデジタルコンテンツを楽しめる7型タブレットだ。7型のIPSディスプレイを搭載しながら、実売価格8,980円、Amazonプライム会員なら4,980円で入手できるという衝撃的な価格の製品だ。
ここ数年ですっかり1ジャンルとして定着した節のある7~8型タブレットだが、その牽引役となったのは、2012年に発売されたGoogleの初代「Nexus 7」だろう。ほぼ非の打ち所のない性能でありながら、当時の円高の影響もあり、19,800円という画期的な価格で登場したことで、大きな話題となったことは記憶に新しい。またその前年に登場した初代Kindle Fireも、199ドルという当時としては衝撃的な価格で話題になった(日本では未発売)。
その後円安基調に転じたこともあり、2万円以下で買える7型タブレットは現在ではほとんど姿を消してしまったが、今回Amazonから登場した新型のFireは、それらのおよそ半額、8,980円という衝撃的な価格である。スペックに差があるとは言え、昨年(2014年)発売の第4世代「Fire HD 7」が16,280円だったことを考えると、すさまじい“値下げ”である。しかもプライム会員だと4,000円の値引きが適用されて4,980円で手に入るという、前代未聞とも言える価格設定だ。
ちなみにAmazon.comではクーポンコード適用で5台買うと1台がおまけでついてくるという、こちらもとんでもないキャンペーンが実施されている。価格はプライム会員でなくとも49.99ドル(ただし広告なし版は15ドルプラス)で購入可能もっともこれだけ安価だと、果たしてきちんと使える製品なのか、どこか致命的な弱点があるのではないかと気になるのは当然だろう。今回はそんな本製品を過去のFireシリーズとも比較しつつ、本製品から新たに搭載される新OS「Fire OS 5」の使い勝手も踏まえながら見ていきたい。