3M、「交通安全に関する意識調査」の結果を発表|スリーエム ジャパン株式会社のプレスリリース

世界保健機関(World Health Organization)(※1)の調査によると、世界では24秒に1人が交通事故で死亡しており、これは年間で130万人に相当します。また、1分間に約100人が交通事故で重症を負っており、その数は年間5,000万人に上ります。サイエンスカンパニーである3Mはこれまで、人びとのより豊かな暮らしの実現のために、広範な産業分野においてサイエンスを活かした製品や技術の開発を行っています。その中でも交通安全分野では、80年以上にわたり道路標識用反射シートなどの研究開発をしてきました。また、交通の安全性を向上させるための社会的な取り組みも行っています。その一環として、3Mは日常の移動に関わる懸念事項や地域社会における交通安全の現状についての見解を明らかにすることを目的に、世界11カ国の成人22,000人を対象に意識調査を行いました。3Mが実施する交通安全に関する調査は今回が初めてです。日本の調査結果の主なポイントは下記の通りです。- COVID-19をきっかけに事故死者数の減少を感じている一方、交通安全の大切さへの認識がより高まっている- 悪天候や夜間の運転時の視界の悪さが懸念事項に- 約7割は通学路における児童の安全確保についてさらなる対策を期待※1 https://www.who.int/news/item/28-10-2021-who-kicks-off-a-decade-of-action-for-road-safety■COVID-19をきっかけに事故死者数の減少を感じている一方、交通安全の大切さへの認識がより高まっている2021年の警察庁の調査(※2)によると、日本における交通事故の死者数は、5年連続で過去最少を更新しています。今回の調査でも、「2020年の事故死者数は2019年と比較して減少した」と考える日本の回答者の割合はグローバル平均の28%を上回る41%という結果が出ています。ところが、COVID-19をきっかけに交通安全をより意識すべきとの意見も出ていることが明らかになりました。約7割の回答者が、「COVID-19のパンデミックに伴い、公共交通機関よりも車で移動をする人が増加しているため、道路安全がより重要である」という意見に同意しています。COVID-19をきっかけに、事故死者数の減少を感じている一方で、交通安全の大切さへの認識がより高まっている傾向が見られました。

しかし、COVID-19のパンデミックが始まってから「より慎重に運転をしている」(27%)という回答がある反面、「運転中に携帯電話を使用する頻度が増えた」(21%)、「以前よりスピードを出すようになった」(19%)、「以前より運転が荒くなっている」(18%)との項目に同意している回答者も一定数いることが明らかになりました。また、その割合は18~34歳の若者の回答者において高い傾向が見られました。

これらの日本の傾向に対して、世界においては交通事故死に関する実態と意識にギャップがあることが明らかとなりました。本調査の世界全体の回答者の半数以上(55%)は、「COVID-19のパンデミックが始まって以来、より慎重に運転するようになった」と答えています。しかし、世界では実際に事故死者数が増加している国もあります。世界の35%の人が「パンデミック中は交通機関の危険性が高まった」と考えており、「2020年に事故死者数が増加した」と考える人も35%いました。

※2 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00130002&tstat=000001032793&cycle=7&year=20210&month=0■悪天候や夜間の運転時の視界の悪さが懸念事項に道路交通安全の懸念事項については、「携帯の操作や通話をしながらの運転」(85%)、「(運転者の)ほかの車両に対する配慮の欠如」(82%)、「悪天候」(79%)、「夜間運転時の視野」(78%)、「道路標識の見づらさ」(76%)がトップ5となりました。中でも人の注意力だけでは解決することのできない運転時の視界への不安に関しては、「悪天候時の運転」(80%)、「夜間の運転」(76%)、「見えにくい標識や路面」(75%)などが主な要因であると回答しました。■約7割は通学路における児童の安全確保についてさらなる対策を期待通学路の安全においても人びとの懸念があることが明らかになりました。子を持つ回答者のうち、62%が「子供の登下校の安全に不安を感じている」と回答しています。また、普段運転をする回答者の55%が「通学路を運転する際の道路の見通しに不安を感じる」と回答しています。また、日本では、63%の回答者の子供が徒歩で通学しており、通学路における安全の確保は各地域においても取り組むべき重要課題となっています。67%が「児童の通学時の安全確保のために、地域社会はより努力すべきだ」と回答しています。■道路交通安全に寄与する3Mの技術・製品3Mは、サイエンスをベースに生み出されるイノベーションを通して、人びとの生活をより豊かにすることを目指しています。道路交通分野においては、道路をより安全なものにするという使命のもとに長年さまざまな研究開発を続けています。

3M、「交通安全に関する意識調査」の結果を発表|スリーエム ジャパン株式会社のプレスリリース

明るく視認性の高い道路標識用の反射材

夜間の道路標識標識の見え方の比較例:加工なし(左)、3Mの反射材を使用(右)

3Mの道路標識用の反射シートに活用されている再帰性反射(入射した光が光源方向に反射する)の技術により、高輝度・高反射性能を実現しています。より遠くからも認識できる視認性の高い標識にこの技術が寄与し、昼間の視認性を保ちながら、夜間の事故を最大46%削減できることも検証されています。

視認性・耐久性・湿潤時反射性能を備えた路面標示材

3Mの路面標示材を使った道路の見え方の比較例:昼間(左)、夜間(右)

3Mの技術を活用した路面標示材(道路などで使用される白線など)は遠く離れたところからでも識別しやすく、雨天の中でも見やすく、耐久性があることが特徴です。これらは、昼夜や天候を問わず道路を常に安全に保つことに寄与しています。

◆スリーエム ジャパン トランスポーテーション&エレクトロニクスビジネス 常務執行役員 伊藤 誠

「3Mはこれまで、交通安全におけるさまざまな課題解決に取り組んできました。今回の調査でも明らかになったように、新型コロナウィルス感染症の出現やそれにともなうライフスタイルの変化により、交通安全を取り巻く環境にも変化が起きています。3Mは今後もこのような変化に柔軟に対応し、サイエンスの力を活かしながら、人びとの豊かで安全な生活に貢献する製品開発を続けてまいります。」【本調査について】本調査は、世界11ヶ国(アメリカ、イギリス、インド、カナダ、韓国、中国、ドイツ、日本、ブラジル、フランス、メキシコ)22,000人の大人を対象に、2021年10月9日~10月26日の間にオンラインで行われました。日本国内からは2,000人の回答が得られました。調査結果は、性別、年齢、地域などを考慮し、加重算術平均によって求められており、誤差範囲はプラスマイナス2%となっています。本調査は、3Mの委託を受け、Morning Consult社が独自に実施しました。 【 3Mについて】3M(本社:米国ミネソタ州)は、人びとの日々の暮らしをより豊かにするために、世界中のお客様と連携しながら、サイエンス(科学)を活用しています。グローバルにおける課題の解決に向けて、3Mが取り組んでいる創造的なソリューションの詳細は、www.3M.comまたはTwitterの@3M、@3MNewsをご覧ください。また、3Mジャパングループについてはwww.3mcompany.jpをご覧ください。3Mは3M社の商標です。

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