HTTP/2とHTTP/3でどのくらい性能が違うのか、実際に測ってみた - ビジュアルで理解する最新:日経クロステック Active
私たちはPCやスマホでWebブラウザーを使わない日はないといってもよいでしょう。様々な記事を読む他、メール、音楽や動画、SNS、ショッピング、チャットやビデオ会議、書類作成など、今やOSにインストールするアプリでできる多くのことをWeb上でできるようになりました。この特集では、そうしたWebの最新技術を解説します。
今回は、QUICの興味深い機能と、HTTP/3の性能測定結果を紹介します。
QUICの面白い機能として、TLS 1.3を使った「0-RTT」があります。RTT(ラウンドトリップタイム)とは、通信の往復にかかる時間のことです。HTTP/3以前は一度接続したことがあるサーバーであっても、再度リクエストを送る際はTCP接続やTLSネゴシエーションといったやりとりを、クライアント・サーバー間で複数回実施する必要がありました。
対して0-RTTという名のとおり、いきなりTLSで暗号化されたHTTPリクエストをUDPで送信します。一度通信を行ったサーバーであれば、生成しておいた事前共有鍵を使って一気にセッションを再開できるというわけです。
QUICの利点である「0-RTT」[画像のクリックで拡大表示]この0-RTTが実際に使われている様子をGoogle ChromeとWiresharkを使って確認してみましょう。
ここではGoogle Chrome 92.0を利用しました。Google Chromeを起動してからGoogleのトップページを開いてみます。次にWebブラウザーをリロードしたり、別のタブで同じくGoogleのトップページを開いたりすると、実際に0-RTTのパケットをWiresharkで確認することができます。
このようにHTTP/3とQUICには面白い機能がたくさんあります。
0-RTTをChromeの開発者ツールとWiresharkで確認[画像のクリックで拡大表示]日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。