「Docker Desktop 3.4」が公開 ~有償版でないと更新スキップできないと誤解を招くリマインダーを改善
米Dockerは6月9日(現地時間)、「Docker Desktop 3.4」を公開した。今回のアップデートでは新しいボリューム管理インターフェイス(Pro/Team Dockerのサブスクリプションが必要)が導入されたほか、「Docker Compose V2」が試験的にサポートされた。また、「Docker Desktop 3.3」で導入されたアップデートのスキップ機能に多数の批判が寄せられたことをうけ、再度仕様の変更が行われている。
「Docker Desktop 3.3」には、古いバージョンの「Docker Desktop」を使い続ける必要のあるPro/Teamユーザーのために、特定のバージョンに関するリマインダーを拒否する(このアップデートをスキップする)ためのUIが追加された。そのため、バージョンをスキップするためにはPro/Teamライセンスの購入が必要だと解釈するユーザーが多かったが、実際にはそうではなかったという。無償ユーザーもリマインダーを[×]ボタンで閉じれば、そのバージョンを使い続けることができた。
「Docker Desktop 3.4」以降、アップデートが利用可能になると通知エリアのアプリ(クジラ)アイコンが変化し、アップデートの存在をユーザーに伝える。ユーザーは自分の都合のよいタイミングでアップデートを実施できる。
このインジケーターを無視し続けると、アップデートが初めて利用可能になって2週間後にリマインダーが表示されるようになる。[このアップデートをスキップする]ボタンが表示されるのは「Docker Desktop 3.3」と変わらないが、Pro/Teamライセンスのアイコンはなくなり、誰でもリマインダーを拒否できる。
また、右上の[×]ボタンにはスヌーズラベルが追加され、リマインダーを閉じるとあとで(翌日)また通知が送られることが明示された。今は作業中でアップデートできないが、あとで再度通知してほしい場合は、このボタンを押すとよい。
「Docker Desktop 3.3」で導入されたリマインダー「Docker Desktop 3.4」以降のリマインダー「Docker Desktop」はWindows/Mac環境へ「Docker」をインストールし、手軽に使えるようにしたツール。現在、公式サイトから無償でダウンロード可能。Windows版の場合、「Windows 10 バージョン 1709」以降の“Pro”エディション(64bit)以上が必要となる。「WSL 2」をバックエンドに用いる場合は、「Windows 10 Home」でも利用可能(「Windows 10 バージョン 1903」以降)。Apple Silicon(Apple M1チップ)にも対応している。