オートコールシステム比較7選。アンケートや督促も自動化! オートコールシステム比較7選。アンケートや督促も自動化!

最終更新日:2021-12-17

アンケート調査や督促、テレアポ業務などの架電業務の効率化・コスト削減をお考えの方向けの記事です。IVR(自動音声応答)を利用したオートコールシステムの特徴や導入メリット、選ぶ際の比較ポイントを紹介します。

目次

オートコールシステムとは(仕組み)

オートコールシステムとは、あらかじめ録音した音声を使って、指定した電話番号リストへ一斉発信できるシステムです。通話相手が自動音声応答(IVR)に従って電話機のボタンをプッシュ操作することで、一方通行ではない、双方向のやり取りを行うことができます。人手を掛けずに大量発信できるため、督促連絡、アンケート調査やイベント集客、DM送付後のフォローコールやアポイント確認など、様々な用途で活用されています。

従来のアウトバウンドのコール業務(架電)はオペレーターが電話番号リストを見ながら1件ごとに打電するのが当たり前でした。しかし、時間と労力を使う割に「成果が上がらない」「心理的負荷が大きい」など多くの課題が挙げられていました。オートコールシステムはこれらを自動化することで業務効率化・コスト削減はもちろん、オペレーターのストレス軽減も期待できるとして、多くの企業で導入が進んでいます。

しかし、オートコールシステムに興味はあるものの、「具体的に何をどういう基準で選べばいいかわからない」という方もいらっしゃるでしょう。今回はそんな方々向けに、オートコールシステムの導入メリット・比較ポイントなどを具体的なシステムの説明を交えて、わかりやすくご紹介していきます。

なお、テレアポを目的としたコールシステムの中には、自動で発信すること自体を「オートコール」と言い表す場合もありますが、本記事で扱うのはIVR(自動音声応答)に対応したものに限定します。自動発信の「オートコール」について知りたい方は「CTIシステム比較15選!安定感・効率・価格の3つで選び方紹介」をご覧ください。

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オートコールシステムの導入メリット

まずは、オートコールシステムを利用すると、実際にどんなメリットがあるのかについてです。導入メリットとしては具体的には以下の4つが考えられます。

オペレーター1人で1日にかけられる架電の限度は200件程度と言われていますが、オートコールシステムなら、1日1台で何万件もの架電が可能です(システムにより異なる)。発信日時を自由に設定できるため、在宅率の高い時間帯に集中的に大量発信したり、営業時間外に架電したりすることも可能です。応答を待つ時間や見込みのない方・協力意思のない方との通話時間が減ることで、アウトバウンド業務の効率化が期待できます。

アウトバウンド業務に一定数のクレームはつきものです。中でも督促関連の連絡や見込みのない方との通話はストレスフルなためオペレーターの離職率は高く、募集しても人手が集まりにくいのが現状です。オートコールシステムであれば電話発信からその後の応答・案内までシステムが自動で行い、興味・関心があるお客様のみオペレーターに転送することも可能。心理的負担が低減し、結果として定着率の向上が期待できます。

人力によるアウトバウンド業務は、マニュアル作成や教育に力を入れても、最終的にはオペレーターのスキルや経験値といった個人の能力に左右されます。しかし、オートコールシステムであれば事前に設定した音声スクリプトやセグメントに従うため、応対品質が平準化されます。調査やアンケート業務では「オペレーターが無意識に回答を誘導してしまう」「集計をミスした」などの人的リスクを防ぐことができ、より公平性の高い結果を得ることが可能です。

上述の通り、オペレーターの離職率が下がれば採用・教育にかかる人件費・労力を抑えることができます。また、大量発信しても、料金が発生するのはつながった通話のみ。通話中も無駄なやり取りが発生しない分、無駄な通話料も発生しません。特別な設備投資をする必要がない上に安価で始められるため、アウトバウンド業務の一部をオートコールのシステムに移行するだけで、かなりのコストダウンが期待できます。

オートコールシステムの活用事例(督促・選挙・アンケートなど)

ここまでオートコールの仕組みやメリットについて大まかに説明してきましたが、まだ導入後の業務イメージが湧かず、不安を感じている方もいらっしゃるかと思います。ここからは、オートコールシステムが現場でどのように活用されているのか、一つずつ導入事例を挙げて詳しく説明していきます。

たとえば、ローンや各種料金の遅延・滞納が続く顧客への催促、期限を過ぎた書類・書面の督促などが考えられます。従来は、一件ずつ電話をかけて督促するのが一般的ですが、内容が内容だけに、つながる確率も低く、折返しがあったとしても営業時間外の折返しが多いため、非常に手間がかかります。また、通話中トラブルが起こりやすいため、オペレーターのストレスが高く、定着率が低いなどの問題があります。

オートコールシステムを利用すれば、録音音声での通知が可能です。更にプッシュ通知を利用して、返送予定日の確認から再送受付等も自動化できます。支払相談のある方や質問がある方など人手による応対が必要な方だけを選別してオペレーターへ転送することで、業務効率の改善を図れます。顧客データベースと連携させれば、リスト化の手間も省けます。

たとえば、世論調査や選挙にまつわる支持政党調査、マーケティングの一環として行われる意識調査、認知度調査やカスタマーセンターなどで行われている顧客満足度調査などが考えられます。従来は、「即時性が大事なのに体制を整えるのに時間がかかる」「必要サンプル数を増やしたいけどコストがかかる」「オペレーターによって調査品質に差が出る」「調査結果の集計に手間がかかる」などの問題がありました。

オートコールシステムを利用すれば人手に頼らず、在宅率の高い時間を狙って、大量のサンプルを取得できます。プッシュ通知を利用すれば「性別」「年代」などの属性を確認した上で「支持政党」「興味のあるカテゴリ」など様々な調査を行うことができます。属人的な調査と違い、得られる結果にも公平性が期待でき、システムの中には、結果を自動集計してグラフや表で見える化できる、より便利なものもあります。

たとえば、リニューアルイベントやキャンペーン・イベントなどを開催し、店舗への来店を促す場合が考えられます。こういった集客を行う際には、従来であれば電話をかけたり、DMを送ったり、広告を掲載したりするのが一般的ですが、「忙しくて個別に連絡している時間がない」「DMは開封されているかわからない」「広告では情報が埋もれやすい」などの課題があり、従来手法では頭打ちとも言われていました。

オートコールシステムを利用すれば、リストに載った顧客に効率よく・的確にアプローチすることができます。詳細を知りたいという人に関しては、折返し電話をもらうように設定することもできますし、イベント直前のリマインドにも利用できます。また、システムにもよりますが、音声を馴染みのある店主や担当の声を録音することで親しみのあるアプローチを演出し、来店率向上につなげることも期待できます。

たとえば、在宅で独居生活を送っている高齢者の安否確認などが考えられます。介護などが必要な場合は、介護職員や自治体職員が一件一件、電話して安否を確認するのが一般的ですが、定期的に行おうとすると手間がかかり、件数も限られます。オートコールシステムを利用すれば毎朝決められた時間に一斉に自動で架電し、プッシュ操作を通じて確実にその安否を確認できます。

オートコールシステムは営業にも活かせるのか

事前に話す・聴く内容が決まっているものと違い、営業はお客様あってのもの。柔軟かつ対話的なビジネスアクションが求められるシーンも多いため、オートコールシステムを使った営業に抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。しかし、営業の頼もしいサポート役としても、オートコールシステムは遺憾なくその力を発揮します。

コール対象のリストが大量にあっても、その中で営業対象となる顧客はほんのわずかです。不通番号や見込みのない相手に貴重な時間と労力をかけずとも、オートコールシステムを使えば効率的に見込み客を把握・アプローチすることができます。

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たとえば、まずはリスト全件にオートコールシステムを利用して商材への興味度に関して簡単なアンケートを発信。通話結果は即時データとして蓄積されるので、そこから興味の度合いが高い順から絞って見込み客として再びリスト化。そのリストをもとに優先的に営業(アンケート御礼の電話、資料送付など)をかければ、従来よりも確度の高いアポイント、受注率のアップが期待できます。

テレアポは、他のDMやメールなどに比べると、即時性というアドバンテージがありますが、反面、警戒されることも多く、早い段階で通話を切られやすい面もあります。しかし、オートコールシステムなら、(丁寧な案内や適した場面であることが前提になりますが)受話器から聞こえるのは機械から流れる自動音声のため、通話相手に与えるプレッシャーが少なく、いつでも切れるという安心感から音声を最後まで聞いてもらえる可能性が高くなります。

なお、オートコールシステムを必ずしもDM・メールの代替ではなく、発送後の補完手段として利用するのも手です。たとえば、単に情報が埋もれているような場合はフォローコールとしてオートコールシステムを用いることで、DM・メールの効果を補強することができます。

オートコールシステムの比較ポイント

最後に、オートコールシステムを選ぶ際のポイントについてご紹介していきます。自社に合ったシステムを選ぶためには、以下のようなポイントでシステムを比較検討していくといいでしょう。

1時間に最大どれくらいのコールを一斉発信できるかはサービスによって異なります。中には1時間30万コールできる「MEGA-CALL(株式会社アセンド)」のようなシステムもあります。多ければ多いほどいいというわけではありませんが、サンプル量がものを言うアンケート調査などに利用する場合は、多いに越したことはありません。手持ちの顧客リストに合っているかどうかはチェックしておきましょう。

自動応答に利用する音声は、自社の社員の声を利用する、もしくはスクリプトを機械音が読み上げるのが一般的です。サービスによっては、プロの声優の音声、合成音声などを利用できる場合もあります。たとえば、「EXLINK CALL(株式会社エクスリンク)」はオリジナルの音声合成エンジンを使って有名タレントやキャラクターの声を忠実に再現し、自動応答の音声として使用することもできます。

単に情報を案内・通知するだけなら必要ありませんが、一定の設問をしなければならないアンケートなどでは重要です。フローを自社で考えなければならないのか、それともサービス提供者側が用意してくれるのか。利用目的に応じてテンプレートがある、もしくは「こうすると回答率が上がる」などアドバイスしてもらえると心強いです。たとえば、IVR領域で40年以上の歴史を持つ「オートコールIVR(電話放送局)」のようなサービスなら最適なアドバイスが期待できます。

伝えるべき情報の中には、音声ではなく、テキストで案内した方が良い場合もあります。たとえば、未払金の督促で振込先を案内する場合などです。音声通知では聞き間違い、聞き逃しもありますが、顧客に特定のプッシュ操作でSMSを自動送信させ、振込先を送ればそのような心配はありません。テキスト情報での通知を考えている場合は、SMS通知機能を持ったサービスを検討してみましょう。

オートコールシステムの料金は「月額制でいくら」「1コール接続するごとにいくら」「何分通話するごとに通話料金課金」という、3つの料金体系で成り立っているのが一般的です。単価はサービスによって様々ですが、安さをアピールする「MediaVoice(メディアリンク株式会社)」の場合、月額50,000円〜、1コール接続15円、3分通話ごとに課金(いずれも固定電話)です。自社でどれくらいの発信があるのか、録音音声の長さなどを考慮した上で最適なもの選ぶようにしましょう。

状況によっては、自動音声応答では済まない場合も考えられます。その場合は、プッシュ通知操作などで、適宜オペレーターに切り替えられる機能があると便利です。

お客様先の電話ディスプレイに表示される電話番号について、自社の電話番号をそのまま表示できるもの、0120や0570から始まるものなど、サービスによって異なります。希望がある場合には、それに即しているかどうかチェックしておきましょう。

おすすめのオートコールシステム

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(出所:オートコールIVR公式Webサイト)

創業から40年以上の歴史を誇るIVRサービス専業企業が手掛けるオートコールシステム。サービス導入実績1,000社以上、運用実績7,000回線以上。豊富なノウハウをもとに、最適な活用法の提案も期待できる。サービス提供には2パターンあり、自社の顧客管理システムとAPI連携させる「APIオートコール」形式なら簡単にリスト登録や結果データ取得可能。発信時間帯・音声・フロー設問など詳細設定もできる。もう一つはWeb管理画面からリストをアップロードして発信日時・音声パターンを設定するだけで利用できる「GUIオートコール」。「すぐに利用したい」「手軽に利用したい」という場合にはおすすめ。

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(出所:MEGA-CALL公式Webサイト)

自動音声応答(IVR)の他、質問分岐、SMS送信、オペレーター転送、音声認識等の多彩な機能を備えたオートコールシステム。要望に応じた発信ボリュームで(発信数制限なし)、最大1時間に30万コール可能。コールセンター業務から、アンケート調査やイベント集客、債券督促、テレアポ業務まで様々な電話業務に対応可能。音声も自社で録音したものの他、合成音声またはナレーターによる録音も可能。作成した音声は特許取得の電話回線判定機能により、発信先の電話番号ごとに変更も可能(自社で要登録)

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(出所:MediaVoiceオートコール公式Webサイト)

独自開発した音声テックIVRシステム「MediaVoice」シリーズの一つ。オートコールの他にも、「あふれ呼」「自動受付IVR」「CSアンケートIVR」など用途に応じた製品があり、安価なものなら月額30,000円〜利用できる、コストパフォーマンスの高さが魅力。オートコールは、月額費用50,000円で利用でき、1コール固定電話15円、携帯電話25円という業界最安値水準(通話料は別途)で、最短で申し込み当日から利用可能。音声やコールフローが自由にカスタマイズできる使い勝手の良さもポイント。

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(出所:BizBaseテレマーケティング オートコールBB公式Webサイト)

テレマーケティングに必要な機能をワンストップで備えるクラウド型のテレマーケティング・プラットフォーム「BizBaseテレマーケティング」のオプションシステム。IVRを使用した「オートコール機能」の他、文章を音声に変換して自動音声データを作成できる「テキスト音声化機能」、「スケジュール発信機能」、「簡易レポート機能」、更にオプションで「SMS送信機能」あり。BizBaseテレマーケティングシステムと連携することで、顧客管理機能(CRM)も利用できる。席数や使用する機能に応じて3つのプランが用意されており、1席から導入可能。

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(出所:Judge Navi公式Webサイト)

導入社数3,200件超の実績を持つシステム開発会社が提供するオートコールシステム。開発から運用、販売、サポートまでワンストップで行うため、月額3,000円〜という低価格で高品質のサービスを受けることができるのが魅力。システムのアップデート回数が多く、使いやすいUIなどこまめに利用者の声が反映されるのもポイント。コールのタイミングは日付や時間、曜日など細かい単位で設定可能。「架電結果のリスト生成」「シナリオ変更設定」機能あり。同社の「List Navigator」や「SCENE CLOUD」など他のCTIシステムと連携させれば電話業務の更なる効率化も可能。

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(出所:オートコール EXLINK CALL公式Webサイト)

オートコールとSMSを組み合わせた音声フローの構築ができるオートコールシステム。自動音声での案内後、興味がある方にはオペレーターへ転送するだけでなく、URL付きのSMSを送信することでWebサイトへ誘導することも可能。音声フローは管理画面から簡単・自由に設定できるため安心。その他、転送機能、番号通知機能、留守電検知機能、発信日時指定機能、音声合成、音声認識など多様な機能を備える(一部カスタマイズ)。また、通話料にも特徴があり、固定電話なら1分あたり9円〜。共有回線・占有回線の2つのプランがあり、利用頻度・オートコールの内容によって選択可能。

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(出所:Ever Automation公式Webサイト)

初期費用0円で導入できるオートコールシステム。最大毎時10,000件の架電可能。つながらなかった電話番号には自動で追客できる再架電機能が特徴的で、しかも1時間後、1日後の同じ時間など、時間設定までできる。その他にも、URLや振込先などを要望に応じてSMSで案内する「SMS送信機能」、特定のボタンを押下させることで架電を希望しない電話番号をリストから除外する「配信停止機能」など便利な機能を多数搭載。プロのナレーター音声の利用や03・045・0120・0800など多様な番号から架電できるのもポイント。

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まとめ

あらかじめ録音した音声(自動電話応答)を使って、大量の顧客リストへ一斉発信できるオートコールシステムは、督促連絡、アンケート調査、イベント集客など、架電業務の効率化に効果的です。懐疑的な見方をされることの多い電話営業に関しても、「闇雲に電話をかけるより、オートコールシステムを使った方が効率的に見込み客を発掘できる」と有効活用が期待されています。

自社に合ったシステムを選ぶためには、まず督促・選挙・アンケートなどのうちどの用途に利用したいのかを考え、その後、「どれくらいコール先(リスト)があるか」「どのようなコールフロー・分岐を考えているか」「どのような音声を利用するか」などをベースにしながら、各システムを比較検討していくといいでしょう。

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