2022年「マストバイ」な超ハイスペック&最強コスパ家電紹介! | FRIDAYデジタル

家電芸人が選ぶ「ベスト10」

まず、本誌経済班見習い記者キシモトが門を叩いたのが、家電芸人として『アメトーーク!』(テレビ朝日系)などで活躍する〝家電3兄弟〟の一人、ユウキロック氏だ。企画主旨を告げると、ユウキ氏は早速キシモトをヨドバシカメラ新宿西口本店へ誘った。真っ先に向かったのは、いま流行のVR関連商品の売り場だ。

「これこれ〜〜。まず紹介したいのは最新のVR体験ができる『Oculus Quest 2』(上写真)です。最大の特徴はオールインワンで、この商品だけで完結していること。機器同士を繋いだり、パソコンに接続する必要がないからとにかくラク。

映像も一級品。Facebook社(現・Meta社)が新事業として展開予定の次世代仮想空間サービス『メタバース』のために買収したのが、このゴーグルを作っているOculus。以来、研究開発を重ねてきたから映像がホンットにリアル。『ユーチューブ』とか『ネットフリックス』も見られるし、検索機能も搭載。それでいて3万円台後半とお値打ちなギアはこれしかない!」

いきなりハイテンションのユウキ氏に圧倒されているキシモトを放っておいて、ユウキ氏は「次は俺も使っている、最新スマホを見にいこう」と携帯売り場へ。意気揚々と手に取ったのは折りたたみ式のスマホだ。

「SAMSUNGの『Galaxy Z Fold3 5G』(2枚目写真)の特徴は一台で何役もこなせるハイスペックぶり。そのまま普通のスマホとして使えるけど、開くとA6サイズくらいになり、iPadの代わりになる。僕、49歳なんですけれど老眼が辛くてね。キシモト君にはまだ分からんやろうけど、画面がでっかいのはありがたいよ。専用のペンを使えば手帳としても使えるし、スマホ決済にも対応しているから財布にもなる。外出するときは、これ一台で十分。第1世代が出た’19年からず〜〜っと使ってます!」

ユウキ氏はそのまま同じフロアにあるカメラ売り場へ移動すると、一台の小型カメラに手を伸ばした。

「これはCanonの『PowerShot ZOOM』(3枚目)と言って、実は望遠鏡やねん。覗きながら動画や写真が撮れちゃう優れもの。倍率の変更から撮影まで全て片手でできるから、お子さんの運動会なんかにはもってこいの一台です」

続いて紹介したのはユウキ氏が長年注目するShokz社の最新イヤホン『Aeropex』(4枚目)だ。

「これはホンマにすごいんです! 骨伝導といって、鼓膜ではなく頬骨の振動を通して耳の内部を直接震わせて音を届けるんです。この技術自体は以前からあったんですが、クオリティが格段に上がった。耳を完全に塞いでしまわないから、外で使っても周囲の音が聞こえて安全。防水性も高くて、水に入れても30分は壊れない。汗をかくランニングなんかのお供にはもってこいやで」

「騙されたと思って掛けてみて」と声をかけるユウキ氏につられて早速装着してみると……。クリアな音楽が流れ込んできた。音質は全く問題ない。それでいてユウキ氏の説明もよく聞こえる。

「僕の妻も持ってて、テレワークのときに使ってますね。これなら長時間付けても耳が痛くならない。ちっちゃなお子さんがいる家庭だと、ZOOM会議中に何かあっても、お子さんの泣き声が聞こえるので安心。オススメやな」

生活家電の進化が止まらない

ヨドバシカメラ新宿西口本店は「最も利用する家電量販店の一つ」とのことで、ユウキ氏は我が家のようにスイスイと売り場を歩く。時にはフロアの案内を担当してくれた店員さんに「あ、こっちのほうが近いんちゃいます?」と助け舟を出す場面も。驚くキシモトを尻目に訪れたのは冷蔵庫売り場だ。

「次はAQUAの『AQR-TZ51K』(5枚目)。デカすぎる冷凍庫が付いてるんですよ。コロナウイルスの影響で巣籠もり生活が増えている中、180Lの大容量は心強い味方。去年、『餃子の王将』の冷凍餃子を150袋も買っちゃったんですが、ゼンッゼン余裕で入った。マイナス30℃の冷気で一気に冷やして鮮度を保つクイック冷凍や、霜がついてしまう『冷凍焼け』抑制機能などほかの機能も充実。買い替えて大成功でした」

掃除機売り場にはユウキ氏が全家電の中で一番注目している一品があるという。

「家電通の知り合いに『忖度なく本気で薦める家電はどれですか?』と聞くとみんなが挙げるのがSharkの『EVOPOWER EX』(6枚目)でした。昨年6月に発売された最新作は、吸引力が前モデルに比べて2倍に上昇。ハンディクリーナーの中ではトップクラスです。しかも680gと軽い。デザインも洗練されていて、価格も2万円台。贈り物に選ぶ人も多いみたいですよ」

ユウキ氏が「買えば幸せになれる家電」と推すのが食洗機だ。

「僕も使ってますが、あんなにラクなものはないです。中でもオススメはエスケイジャパンの『SDW-J5L』(7枚目)。最大の特徴は給水タンクが取り外しできること。ほかの製品はペットボトルかなんかで5Lくらい水を入れなあかんけど、加湿器みたいにタンクごと持って水を入れられるから便利。もちろん工事も不要。金額的にも安いんで買ったら幸せになること間違いなし!」

最後に、あると便利な生活家電をまとめて3つ、取り上げてくれた。

「まずは加湿器。注目しているのはアピックスの『Shizuku mini』(8枚目)。卓上に置けるコンパクトサイズですが、加湿量は1時間あたり250mLと十分です。アロマトレイもついているので、ディフューザーとしても使用可能です。エスプレッソマシンはデロンギの『ECAM23120』(9枚目)がオススメ。日本で販売される製品だけ『カフェ・ジャポーネ』機能がついていて、日本人好みの味を作ってくれるんです。

最後は生ごみ専用のごみ箱・島産業の『パリパリキュー』(10枚目)。生ごみを乾燥させて重量を5分の1ほどに抑え込むエコな一品。臭いもコバエも、これで解決です。乾燥した生ごみは肥料にもなるんですよ」

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以上がユウキ氏の「オススメ家電トップ10」である。約2時間の家電巡りの旅を終えると、ユウキ氏は満足げに夜の新宿へと消えていった。

識者が選ぶ白物家電ベスト10

’22年のマストバイ家電はまだまだある。ありすぎるのでエキスパートたちに「テレビ」「炊飯器」「冷蔵庫」「掃除機」「洗濯機」という主要生活家電について、性能とコスパの2項目で厳選してもらった。家電ライターの倉本春氏が、まずは最先端のテレビについて解説する。

「使いやすさで言えば、『REGZA X9400』シリーズがズバ抜けてますね。AIが好みの番組を推薦する『みるコレ』機能や、テレビ本体に番組名を言うだけで見たい番組をすぐに楽しむことができる『ハンズフリーレグザボイス』機能により、とにかく番組選びがラクです。有機ELにより可能になった『完全な黒』による引き締まった映像美も素晴らしい」

『TVチャンピオン』(テレビ東京系)の「スーパー家電通選手権」で優勝し、〝家電王〟の異名を持つ中村剛氏(東京電力エナジーパートナー社員)は、ハイスペックすぎる冷蔵庫を教えてくれた。

「『スマートストッカーR-KC11R』は、スマホアプリと連携することで食品の残量をチェックしてくれます。管理したい食品を登録しておくだけで、残量が少なくなると、スマホに通知が届く。買い忘れを防止できて助かります。さらに『アマゾン』の『スマートリオーダー』に対応させれば、商品がなくなる前に自動的に注文までしてくれる」

コスパ最強の家電からも目が離せない。前出の倉本氏が語る。

「私のオススメは炊飯器の『RC-PC30-W』です。最大の特徴は本体に内蔵された重量計。よそったゴハンの重量からカロリーを推定して教えてくれます。炊飯するときも、米の重量に対するベストな水の量を教えてくれて便利」

あると便利なハイテク家電

メジャーではないが、確実に生活を豊かにしてくれる便利家電も紹介しておこう。モノ批評雑誌『MONOQLO』編集部の辻大輝氏のオススメは運動、睡眠の質の向上に役立つスマートウォッチ『OPPO Band Style』だ。その特徴は、専用アプリと連携した際の高度な睡眠分析・呼吸分析にあるという。

「睡眠に関して分析内容が細かく優秀な上、そのデータをもとに適切な睡眠方法をアドバイスしてくれます。値段も5000円しないので、スマートウォッチが気になるけどいきなり2万〜3万円出すのがためらわれる人にはピッタリです」

中村氏が挙げたのは『BOCCO emo』というロボットだ。スマホが当たり前になっているいまの時代、使いこなせないお年寄りや子供と円滑にコミュニケーションを取ることが難しくなっている。このロボットは、その架け橋となる。

「操作は声で行うので、子供やお年寄りでも簡単に使用できます。話しかけたメッセージをテキスト化して家族のスマホに送信したり、外出先から『BOCCO』に送ったメッセージを音声で再生してくれたり。家族のコミュニケーションを潤滑にする手助けをしてくれます」

ある意味、最もインパクトがあったのが、倉本氏が推すスマートミシンだ。

「『Luminaire XP1』という超ハイテクミシンが面白い。プロジェクターとスキャナーを搭載していて、正しく縫うための目印を布に投影したり、自分で描いたイラストをスキャンして刺繍したりできるんです。お値段はなんと220万円!」

近頃はコロナ禍の巣ごもり生活のお供として、おひとりさま用家電の需要が高まっている。倉本氏が続ける。

「世界一薄いホットプレート『MAGIC GRILL』が売れています。プレート部分はわずか3㎜、脚も磁石で脱着可能なので収納時に場所を取らない。それでいて最高温度は250度まで上げられます」

ホームベーカリーも売れ行き好調だ。その中でも室温等に合わせて発酵時間などを調整する『ビストロSD-MDX4』が話題だが、中村氏が個人的に注目するのが低糖質パンを美味しく焼ける機能だ。

「糖質が約6割もカットできるんですが、パサパサせず、やわらかくて美味しい。私も使っていますが、動作音が静かなのもお気に入りポイントです」

変わり種としては抹茶メーカーも人気を集めている。辻氏が言う。

「健康志向の高まりを受け抹茶が人気ですが、『MATCHA MAKER』は粉ではなく茶葉をそのまま挽くことで本格的な抹茶が楽しめます」

暮らしを健やかに楽しくする最新家電は、ここまで進化しているのだ。

オススメ生活 家電10選

がっかり家電に注意!

ここまで、ワクワクするような最新家電を紹介してきたが、中にはハイテクすぎて素人には使いこなすのが難しい要注意な商品もある。酸いも甘いも熟知する量販店スタッフのホンネを聞こう。

衣類を入れておくだけで消臭やシワ取り、乾燥をしてくれるクローゼット型の最新家電だが、最大の欠点はその大きさだ

「とにかくデカすぎる(笑)。一番人気の『LG styler』は幅こそ約45㎝とスリムですが高さや奥行きは家族用の475L冷蔵庫と同じで置き場所を選びます。『衣類のケア』が目的で、シワを伸ばす機能は一般の衣類スチーマーに劣るなど、性能は中途半端。10万円と高額ですが、価格と見合っているかと言われると疑問です」

具材を入れて蓋をすれば自動的に料理ができるという夢のようなコンセプトが人気だが、意外な落とし穴がある。別の量販店スタッフが語る。

「とにかく時間がかかる。代表格の『ヘルシオ ホットクック』でも、ゆで卵を作るのに15分近くかかるんですよ。また内蓋や蒸気口カバーなど部品も多く、掃除も大変です。全自動で料理をしてくれる素晴らしい商品ですが、時間と手間がかかることは知っておいてもらいたいですね」

専用のアプリに繋げば、スマホの画面で耳の中を見ながら耳掃除ができる。自分の耳の中がどうなっているのか、知りたい人は意外に多く、注目を集めているが—。家電専門誌の中堅編集者は「機能以前の問題です」と言う。

「『BeBird X17 Pro』という商品は耳の入り口に当たる本体とヘッドを繋ぐ部分が発熱してしまい、短時間しか掃除できない。他社の製品でも使用していないときにアプリが勝手に外部とデータ通信を行っていたなどのトラブルが起きています」

さらなる進化を待とう。

『FRIDAY』2022年2月11日号より

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